「失いしもの」

　「失いしもの」

　　　　　　　　　日本の女が　　　消えて行く

　　　　　　　　　しおらしい　　　控え目な

　　　　　　　　　優しい女が　　　消えて行く

　　　　　　　　　どんどん消えて　男と変らぬ女が

　　　　　　　　　増えて行く

　　　　　　　　　日本の男が　　　消えて行く

　　　　　　　　　我儘で　　　　　逞しい

　　　　　　　　　日本の男が　　　消えて行く

　　　　　　　　　どんどん消えて　女と変らぬ男が

　　　　　　　　　増えて行く

　　　　　　　　　自由も平等も　　好いけれど

　　　　　　　　　何か忘れちゃ　　居ませんか

　　　　　　　　　本当の役割を　　本当の魅力を　　　

　　　　　　　　　忘れちゃ居ませんか

　　

　　　　　　日本の子供が　　消えて行く

　　　　　　　　　腕白で　　　　　正直な

　　　　　　　　　日本の子供が　　消えて行く

　　　　　　　　　どんどん消えて　大人のフリした子供が

　　　　　　　　　増えて行く

　　　　　　　　　日本の親父が　　消えて行く

　　　　　　　　　厳しくて　　　　温かい

　　　　　　　　　日本の親父が　　消えて行く

　　　　　　　　　どんどん消えて　目先の大事な親父が

　　　　　　　　　増えて行く

　　　　　　　　　学歴社会も　　　好いけれど

　　　　　　　　　何か忘れちゃ　　居ませんか

　　　　　　　　　未来に伸びていく　希望の星たちを　　

　　　　　　　　　忘れちゃ居ませんか

　この歌詞は平成元年に綴ったものです。男尊女卑は過去の誤った考えですが、男らしさ、女らしさというものが、外見的に薄れて行くと、内面的な分野まで侵食して行くようです。

　男性には女性に無い素晴らしい面がありますし、女性には男性に無い特有の良さがあります。このまま地球上の男女の区分が曖昧になって行きますと、３００年後には人間は雌雄両性を持つ生き物になって行くのではないでしょうか。